一家に1枚「ウイルス」

チューリップの花弁（花びら）がしま模様になっているのを見たことありますか？実はそれ、ウイルスのせいかもしれません。チューリップモザイクウイルスがチューリップに感染すると花びらの一部の色が変化し、しま模様になることがあります。現在は品種改良等によりしま模様となるチューリップを作出、栽培することができるため、しま模様のチューリップの全てがウイルスに感染しているわけではありません。

チューリップは16世紀にヨーロッパに持ち込まれ、オランダを中心に品種改良が進みました（１）。その時、しま模様のチューリップの球根が特に高値で取引されました。一説にはあまりの人気の高さから、しま模様のチューリップの球根は家と交換できるほどの高値で取引されたこともあるとも言われています。このような、チューリップの球根の価格の高騰とその後の下落は“チューリップ狂時代”を招き、経済を混乱させました（１）。