遺伝子制御ゲノミクス研究チーム
研究内容
ゲノム情報解析チームでは、長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)とエンハンサーRNAに着目し、ヒトゲノムにおけるノンコーディング転写物の起源と機能を理解することを目指しています。
FANTOMプロジェクトなどで得られた独自の大規模なトランスクリプトームデータセットを用いて、これらのノンコーディングRNAのアノテーション(機能注釈)を行っています。さらに、ヒトの疾患におけるノンコーディングRNAの役割についての知見を得るために、これらのデータを、 eQTL解析やGWAS解析などのゲノム・エピゲノムの外部オミックス情報と統合し解析を行っています。当チームは主にトランスクリプトームを専門とするバイオインフォマティクス研究者で構成されていますが、他のチームの実験系研究者と密に協力して、一細胞トランスクリプトームなどの技術開発をバイオインフォマティクス面から支援する他、様々な共同研究プロジェクトを進めています。
現在、以下のテーマに重点を置き、研究を行っています。
- 大規模トランスクリプトームデータを統合することで、ヒト、マウスゲノムにおけるノンコーディングRNAのアノテーションの質、量を向上させる
- 遺伝学データを我々のトランスクリプトームアノテーション、特にエンハンサーRNAの情報と組み合わせることで、ヒトの疾患について更なる知見を得る
- FANTOM6プロジェクトの一環として、ノンコーディングRNAの網羅的な機能解析を進める
研究成果
2017/08/22 | マイクロRNAをより詳細にカタログ化 |
2017/03/02 | タンパク質をコードしないRNA をカタログ化 |
2015/07/27 | ヒトの細胞間相互作用ネットワークの概要を可視化 |
2015/02/13 | 遺伝子制御部位の活性はエンハンサーが先行 |
2014/03/27 | ゲノム上の遺伝子制御部位の活性を測定し正常細胞の状態を定義 |
2014/03/10 | 新しいバイオインフォマティクス・ツール「ZENBU」を開発 |